2016年 初交流稽古

本日は金山孝之さんとの月に一度の稽古の日であった。

前回の杖術とヨガでは大変お世話になっていたので、今回の稽古では少しでも金山さんの稽古の助力になればと、色々と発言もした。



金山さんが甲野先生や、Tさんとの稽古で気になっている事があるとのことで、そこから稽古がスタートした。それは肩甲骨、肩まわりの使い。すごいざっくりな表現であるが、これはどうやらヨガから展開であったらしい。それもネコのポーズからの展開。このネコは肩甲骨が意識できるポーズでもあるので、大いに参考になったようだ。これには私自身も発見があり、その後の展開として「待つ」という事に気付いた。肩甲骨系では、肩の入れ込みというかそういったものを内部的には大きく動かして、それを見た目の何気ない動きに反映させる。しかし、ただ動かせばいいという訳ではなく、相手のタイミングというか押される場合は押された時、掴まれた場合は掴まれた時の「間」がある。



今回はこの「間」、つまり「待つ」という事につながり、私なりの発見となった。

何か動きをして相手との接触があった場合、大抵の場合はすぐに反応して対応することが多い。それは当然の事であり、瞬間的に対応することが武術でも求められる事の一つではある。しかし、今回気付いた事はこの瞬間に待つという事だった。二人で稽古していても意外な感じが否めなかったが、これは何回か検証して効果のあるものだと実感できた。ただ、まだ検証が浅いので、更に色々な方で検証させて頂く事はもちろんであるが。私自身の感覚では、接触した瞬間に対応しようとすると、相手と自分の間にあるアソビが拭いきれなくてその遊びがダイレクトに伝えたい威力を阻害してしまうような感じがした。そこで何気なく手を出して行って接触した時に待つと、相手の力の振動が体の芯まで伝わってくる。そこからその振動の響きと共に体幹、脚部から動いて行くとアソビが取れ、自分の動きがダイレクトに相手に伝わるような感触があった。待つと言っても、ゆっくり待っている訳ではなく、ほんの0.0何秒の世界なので見た目には殆ど待ったような風には見えないと思う。これは「余韻から動く」名付けた。



そしてもう一つ、これは最近何となく気になっていたのを金山さんにふと試したくなり、色々やってみた所、あまり自分でやっている感じがしなく、より居着きが少ない動きになった。この動きは最近ヨガなどで特に手や足(掌や指、手首、足や足指、足首)を意識する事があり、その流れで手首の回転?の動きが何となくやりたくなり、それを体幹部や反対の手まで伝えたらどうなるかと思い、試してみた所、動き自体はぎこちなかったが、これも力感がほとんどなく、不思議な感じがした。これは手首の回転がスタートとなり、そこから高速で螺旋状に前腕、上腕、体幹へと回っていくものである。あくまでも内部感覚だが。ジムキャリー主演の映画「マスク」で、主人公がマスクをかぶった時に見せる動きが感覚としてはある。何だか自分で書いていてよく分からなくなってしまったが、とにかくこの高速回転が結果として居着きにくい動きになっているようだ。これは「つむじ風」と名前をつけた。



杖術や剣術では金山さんの動きが変化してきているみたいで、その説明をしていただきながら動きを教わる。突き一つや斬り一つでも何と奥深い事。単純な動き一つでもそういうものが本当によく出ると最近つくづく思う。



金山さんも仰っていたが、稽古が終わった瞬間に稽古がしたくなる。

これも性ですかね。



また色々とお話しさせて頂き、こちらもとても稽古になりました。


いつも多くの発見があり、実りある稽古となっています。本当にありがとうございます。

本年の稽古はじめは良いスタートが切れました。本年も稽古をよろしくお願い致します!!