身体の智慧


7月も半ばに入り、暑さも板についてきた。我が家ではエアコンを一切付けていない為に寝苦しいが、そのぶん夏を感じる。暑さがここ近年上がってきているように感じるので、エアコンを付ける事は熱中症予防にもなるし必要だと思うが、公共施設のエアコンのかかり具合は少し異常に感じる。外へ出て汗をかき、中へ入り急激に冷える。汗を拭かないと冷え方も芯まで冷えてしまうので、体調を崩したり自律神経が乱れやすくなるのも当たり前のような気がする。汗は、身体を冷やしてくれる役割がある事を忘れてはいけない。


さてさて、そんな暑い今日は午前中からお昼にかけてヨガと身体操法講習会があった。今回は4名から5名の方々にご参加頂いたが、初めての方も多く、こちらもとても学ばせて頂いた。それと共に反省点も多い。ヨガも身体操法も、新しい身体観として色々と体験して頂こうと様々な動きをやった。これはやはり、こういった感覚や動き方があるのかというのを1つでも体験して頂きたい想いがあるからである。


ヨガはアサナ(ポーズ)ももちろん大事ではあるが、それに伴い呼吸や今の自分の状態がどうなのか気付いていく事が大事。それがあってのアサナの稽古とそれなしのアサナの稽古では、年数を重ねるごとに結果は大きく変わってくると思う。武術やそれに伴う身体操法でも同じ。外見的な動きにばかり目が行くとそこに囚われてしまう。感覚や自分の状態を観ながら稽古していく事が大事だと思う。


一番はじめに肝心なのは、どういう考えを持ってその事に取り組んでいるかだと思う。私の場合、色々な方にお話しして見えてきたのは身体の智慧を活かしていく事だった。これにはこう、あれにはあれ、といった専門的なものではなく、あれはこれにも応用できて、これはあれにも応用できるといった総合的なもの。そういった事も少しでも伝わればなぁという想いで講習を行っている。


ヨガは修正法等を行い、「やる前と全然違う。」、「身体が軽くなって、楽になった。」と仰っていただきました。ペアでやるものも行い、楽しくやって頂けたようです。最近は人に触れる機会が少なくなりました。そうすると加減が分からなくなってきます。これ位やったら相手は辛いかな、嫌かな。子供の頃はみんな鬼ごっこでタッチして、河原で魚を取って、葉っぱに触れ、蝶々を包み込んで、と色々と触れてきました。その経験や感覚で加減というものを覚えていったのだと思います。相手に触れる感覚、加減する感覚は身体操法と共通して肝要だと思います。だから私も始めはペアでやって緊張したり、相手に触れるのは抵抗がありましたが、徐々に慣れてくると加減が分かってきたり相手の力んでいるところや無理しているところが見えてくるようになりました。そうやって自分も活かし、相手も活かせる関係性って大事だなと。


身体操法も無理に力ずくではなく、発想の転換や、意識の向け方、動けるところから始め動いていきましょうと、こう大雑把な内容ですが進めていきました。初めての方は技や動きを体験してフリーズしてましたが(笑)それ位の普段の身体の使い方とは違ったのだと思います。最初はカルチャーショックみたいなものがあるとは思いますが、とても深く、不思議で、面白い世界です。やればやるほど味が出てくると思いますので、こちらも一回で満足せずにまた足を運んで頂ければと思います。段々やっていくと、それぞれ見えてくるものがあると思います。


やはり体験してみないとわからないですね、と参加者の方のお言葉。そうなんですよね。こればっかりはやっぱり実際に体験してみないと殆ど分からないと思います。


来月は決まっているのでは、21日日曜日の午後から。それと11日の祝日の午前にもやるかも知れません。ご興味のある方、是非どうぞ!詳細は追って告知致します。


本日ご参加くださった皆様、ありがとうございました!