縦横無尽に広がる身体技法

本日は金山孝之さんとの稽古の日だった。
月に1度の貴重な稽古ゆえに、今回も多くの発見や学びがあり、心身に対しての可能性が見えた時間であった。


内容は、鍛錬法、杖、剣術、体術に加え、ヨガの身体観や身体感覚を通した技の動きなど多岐に渡り、様々な視点から稽古ができたと思う。


鍛錬法では、お互い講習会で行っている内容の情報交換をした。金山さんは、本当によくもまぁこんなにネタが出てくるなぁと脱帽する。私がお伝えした稽古法でも、それを応用してこれはどうか、と教えて下さる。これも大いに学びになる。


杖や剣術は金山さんに教えて頂き、毎回新たな発見が多い。連続動作や得物の動きと脚の連動性。杖は普段大きく使える環境がない為に、この稽古で大きな動作の払いや裏車ができる事は有難いし、楽しみである。剣の使いも単体の技ではなく、広い場所を存分に使って、一連の動きをするのも何とも心地良い。こういった稽古環境が身近にあれば、新たな発見も多いのになぁと思ってしまう。


ただ、無いなら無いなりに感覚は幾らでも練ることはできる。今日お話ししていて、自分でもなるほどと思ってしまったのは、足先から足の使い。ヨガでは足指1本1本にも感覚を通し、開き、回し、引っ張る。そしてアサナをする時も足指1本1本で地面を掴み、支える。この感覚はヨガをやられてる方はヨガの感覚として終わるかもしれないが、私の場合、色々な身体観を研究しているので、他の所でどう活かせるか、とすぐに考えてしまう。


それで、たまたま正座をしていたのでそこから立ち上がろうと感覚のままに任せて立っていったら、金山さんから「今、指で立たれましたよね?」とちょっと驚かれた様子で言われてこちらがビックリしてしまった。それで改めて自分でやってみたら、確かに指で立っている。こんなことは一度もやった事は無かったけど、やったら出来ていた。これは普段、足指を開き、回し、引っ張り、動かしていた事による副産物だろう。そこからヨガの内容に変わり、色々と話をさせてもらった。鋤(スキ)や机のポーズをお伝えし、金山さんに新たな身体の使い方に興味を持って頂いた様で良かった。


体術では、そのヨガの身体使いを応用してやってみたら、以前よりかなり力みが取れて動けた。金山さんにもできるだけお伝えして、動きが変わった感じがあったから、少しは有効なのかもしれない。これは支え圧や自分の体重を支える。そこから浮きをかけて重さを力まないで乗せていく事の延長線上にあるので、他の分野からもかなり多くの気付きがある。


内容は決まっておらず、縦横無尽に想いの向くまま、感覚の向くまま、動きの向くままに行う稽古は飽く事を知らない。こういった事は、感覚が身に付いているのと、頭が柔らかい方で無ければなかなか出来ない。そういった点でも金山さんには感謝である。いつも2時間はあっという間に過ぎてしまう。


帰りはお食事をご一緒させて頂き、今後のプランをお話しする。話をしていて、当初考えていたのとは違った展開になりそうである。実現するかは分からないが、話しているだけでもワクワクする内容だった。うまく動いてくれれば、私も金山さんを神奈川に招いた甲斐があるというものだが。今後の展開を楽しんでいくとしよう。


本日もありがとうございました!
また、よろしくお願い致します!