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第2回「触れる」講習会

【触れる】⁡⁡⁡触れるとは奥深いものです。⁡⁡触れ方一つで相手の反応も変わります。⁡⁡どのような心持ちで触れるかも大事ですが、どのような感覚で触れる事を捉えているかも大事です。⁡⁡粗があると相手も過剰に反応してしまい衝突する触れ方になります。この触れ方だと、お互いが緊張を強くしてしまう傾向があります。相手に力が入るので、こちらもさらに力でという負の循環です。⁡⁡粗を削り、相手と馴染む感覚で触れていくと衝突は起こりにくくなります。その結果、相手と同調し自分が動いた所が相手に作用します。例えば肚から動けば相手の肚も動きます。この粗を削った動きは、普段の日常生活における動作がそのまま技になっていくという側面を持っています。⁡⁡⁡例えばお辞儀。⁡⁡お辞儀は肚でしますが、その時の重心の移動がそのまま技になります。力で押し通すのではなく、構造や重心がそのまま使えます。逆を言えば、力んでしまっている限りは構造や重心が十全に働いてくれないのです。色んなものを削ぎ落としていった先にまだ眠っている身体感覚が垣間見えてきます。そこはやってみないと分からない部分です。⁡⁡⁡今回の「触れる」講習会では、そんな粗を削り、構造や重心を存分に活かせるような部分に着目していきたいと思います。⁡⁡前回もやりましたが、■衝突する触れ方■調和(馴染む)触れ方⁡⁡も復習として行います。⁡⁡こちらの講習会はセラピストや施術者の方にご参加頂いていますが、ご興味ある方やご自身のお仕事やライフワークに応用できそうだなと感じた方のご参加は大歓迎です。⁡⁡そして、ここまで「触れる」をやる側の目線で書いてきましたが、実はやられる側、つまり受けてもどう受けるかが非常に重要になってくるという事もお伝えしておきます。⁡⁡この講習ではお互いに触れてみたり、重さを乗せてみたり、衝突してみたりと色々な触れ方をやりますが、受け手がどう感じるかを積極的に伝えていってもらいます。⁡⁡実はこの受け手のアウトプットが、やる側と同じくらい大切です。なぜなら、アウトプットして話していく中で自身の気付きになるからです。⁡⁡実際に参加して頂いた方々の語らいの時間は多めに取っています。⁡⁡インプットは入れすぎると何をしているのかよく分からなくなってきます。あれ?何やっていたんだっけ?という具合に。⁡⁡⁡1入れたら3出す位の気持ちで良いんじゃないかなと思います。⁡⁡⁡感じた事、感覚をどんどん伝えてみる。⁡⁡⁡話していくうちに気付き、纏まり、納得していく。⁡⁡この会を通して、触れる事の奥深さや、触れられる事の奥深さ、そして身体の使い方や自分が納得して触れられる身体感覚を育てていってもらえればとても有難いです。⁡⁡⁡以下日程の詳細です。⁡⁡■6/28(水)⁡■13:00-16:00⁡■小田急線梅ヶ丘駅から徒歩圏内※場所はお申し込みの方にお知らせします。⁡■定員6名⁡■¥8000⁡⁡お申し込みはお問い合わせ、またはtabisurukarada@gmail.com までどうぞ。

接触技法

本日は接触技法の稽古会。接触というのは甲野先生のところで稽古しているうちに湧いてきた一つのテーマでもあります。どんなに力が強くても、それが通らなければ意味がない。逆を言えば、少しの力でもそれが十全に伝わればかなりのものになります。いくら電気が通っていてもコンセントを刺さなければ伝わりません。うまく技をかけられる人は私からみると瞬時に繋がっている人でした。しかし、当時は見様見真似でやってたので、技術的なものがなんとなくできていても、接点が曖昧だったので相手に伝わっていなかったのです。そしてどうしたら良いのかなと自分なりに何年か考えていった時に、まず相手との繋がりが必要だと感じたのです。重さを乗せる、ぶつからない動き、調和するなど言ってみればそれまでですが、これらを体感覚を通してやってみると難しいことが分かります。つい押し付けてしまったり、力んでしまったり、寄りかかってしまったり。全然繋がっていません。それでも自分なりに稽古してみて見つけた法則というか原理が接触技法でした。触れた瞬間に相手と繋がる。ニュートラルに触れる。皮膚に触れる。筋肉に触れる。骨に触れる。寄り添う。また稽古していく中で、皮膚は繋がる筋肉は補佐骨は自由という事も感覚としての実感しました。今、接触技法の稽古会でお伝えしている事は以上のことをベースとしてその場で湧き上がってくる内容を稽古しています。どんなに力があっても、それが伝わらなければ意味がない。力が通らず脱線してしまえば力みになるし、構造も崩れます。触れる事は本当に奥深いです。触れる事は誰でもしています。そんな触れる事を少し違った角度から観て稽古していくのが接触技法の稽古会です。接触を捉え直すと、触覚の世界が変わって見えてきます。気になる方は一度ご参加されてみて下さいね。

前提の身体

今日はセミプライベートのお稽古。月に一度で、前回から大きく変わりましたとご報告を頂く。施術でも「なんかいつもと違うね」と言われたそうです。また、肩周りがスッキリして、無駄な力みが少し抜けてきたとも仰って下さいました。鍛える以前の前提の身体を育てていく。どこに感覚を向けて動くか、そもそもいつもの自分はどう動いているのか、という当たり前にちょっと目を向けてみるところから始めました。初めてご参加された方も大いに面白がってもらい、自身の感覚もお伝えして下さいました。終わった後も、「先生は感覚の部分をお伝えして下さるからお願いしています。」と、有難い言葉を頂きました。知識が満たされる今では、身体感覚との齟齬が生じやすいです。以前は身体言語がよく言われていました。「腰を据える」、「腹を割る」、「骨を掴む」、「腕がなる」、「腑に落ちる」と挙げればキリがありません。こういった身体言語を実感を持って使えているかは怪しいです。私は「纏まる身体」と表現する事がありますが、セミプライベートではそんな纏まる身体も実感してもらいました。動きの質が上がれば、自ずと体の各部が蠢き動き出します。日常でもそのまま動きが見直されちょっとした時にも活かされます。まず身体に目を向けてみる、耳を傾けてみる、感じてみる。身体はその瞬間から変化に気付かせてくれる。個人稽古やセミプライベートも随時受け付けております。気になる方はお気軽にご連絡下さいね。

身体の可能性

夏至の昨日、久しぶりに本厚木にある木もれ陽サロンにて古武術ワークショップを行った。今回はご依頼を受けての開催。いつも通りの内容だったが、参加者の方の反応は特によく、こちらも手応えのある回になった。武術の稽古では手応えが無い方が良いといつも言っているが、それでもやはり手応えがあるとおっという感じになる。みんな自分の身体の可能性に気づいていない。ワークショップが進んでいくうちに「うそー」、「ホントに⁈」とびっくりされる場面が多くある。ちょっとした感覚の向け方で身体は実は大きく変わっている。ただ、感覚が育っていないと変わっている事に対して自覚もなく気付かない。そうすると、そのまま気付くことなく終わってしまう。ワークショップの最中に面白かった出来事がある。ある動きでAの場合とBの場合ではどちらが強いか分かりますかと質問した時、ある方が直感ではBだけどやっぱりAと答えていて、実際にやってみたらBの方が強かった。はじめは直感を信じていたのに、頭で考えて「いや、こちらが強い訳がない。」とどこかで思ったのかもしれない。固定観念が強いとどうしても頭の介入が強くなってきてしまう。その方は柔軟な方なので、やっぱりBにしておけば良かったと笑っていた。また違う方は「今まで背中なんて意識したことなかった」と仰っていた。物理的に存在する身体では確かに背中はあるが、感覚的な身体ではそれが無い。実はこの物理的な身体と感覚的な身体の悪い意味での齟齬が身体への信頼を失っている一つの原因である様に思う。背中があると感じられればどんなに心強いだろうか。背中は自分では直接見られないけれど、感じる事はできる。把握するといってもよいかもしれない。あぁ、こんなところにこんなものがあったのね、と稽古していく中で身体の新たな場所を見つける事もよくある。なかには一般的な解剖学の身体とは全然違う場合もある。その時にその解剖学の身体の枠で見てしまうと「そんなはずはない」となってしまうが、感覚としての身体では確かに存在する。そこが頭でっかちになっているか、身体の声を聴けているかの一つの分かれ道のような気がする。ともあれ、今回も新たな身体の気付きに参加者の方は不思議さと愉しさを感じていてくれている様だったのでこちらもやった甲斐がありました。身体って面白いなと感じて頂けたなら幸いです。ありがとうございました。ワークショップなどは、基本どちらへでも出張します。気になる方はお気軽にご相談下さいね。お待ちしております。

らせん流ナビゲーターみどりさんとのコラボワークショップ

みどりさんとのコラボワークショップ、第3弾を計画しています。日にちは9月下旬の土日を予定。場所は二宮町!初めて訪れた場所ですが、時間の流れがゆっくりしていて風光明媚な町でした。葉山ナチュラルランニングクラブを主宰されているみどりさんとは過去2回、コラボワークショップをやらせて頂きました。その時のテーマは『自分の軸をみつめる』『流れる身体を育む』でした。2年前なので、何を言っていたかと過去の投稿などを見返してみたのですが、言っていることは今とあまり変わっていないようです笑。もちろん表現方法や言語化においては変わってきています。しかし、それは質の変化に伴って裡から出てくる身体言語も変化してきているので当然と言えば当然です。よく螺旋状に質が上がると言われます。例えば、手を挙げる伸ばすでも質があります。挙げるでもどのように上がっていくかを観察すると、動きの荒さが見えてきます。そこでは、身体感覚育んでいく事が大切だと思います。みどりさんとの共通点はそんなところがあるのかなと思います。久しぶりにお話しさせて頂いて、また面白そうな会になると確信しました。らせん流ナビゲーターのみどりさんは、自身の“快”、“不快”を軸に身体感覚を育むことをされています。葉山での教室も、参加されている方の感想を見ればその教室の良さが自然と見てとれます。愉しさは大きな原動力です。詳しくは上記リンクの葉山ナチュラルランニングクラブをチェックしてみてください。感じる事を大切にしている2人ですので、何かのハウツーではない事はお断りをしておきます。身体と対話していく。視覚的、表面的には中々違いが見てとりにくい世界ですが、実際に体験して感じて実感するものが多分にある会となる事は間違いないです。そんな自身と向き合う事を大切にしている、または大切にしていきたいな〜と感じている方は是非ご参加下さい。日程は決まり次第またお伝えしたいと思います。

小坪で古武術散歩

小坪で古武術散歩。雨予報でしたが、散歩中は雨が降らず無事リベンジ開催となりました。実は小坪という街は聞いた事も無かったのですが、今回そのディープさと、街の顔の多さと、小径の奥深さに感動しました。他文化に触れてトリップしてきた気分になり、頭がクラクラ。もちろん良い意味ですが、こんな経験は久しぶりでした。ブラタモリをやっている感覚笑。この街のディープさに取り込まれないようにワークも行いました。歩く事で見えてくる身体。■マイペースで歩いてみる。マイペースとは普段皮肉めいた言葉でよく使われていますが、マイペースで歩くとは意外に出来ていない方が多いのではないでしょうか。早く急ぐ事はもちろん違いますが、ゆっくり歩く事とも似て非なるものです。中身は割愛しますが、マイペースを取り戻す歩きはシンプルですがなかなか奥深いと考えています。■登り、下りのコツ坂道が多かったので登り下りのコツもお伝えしました。踏ん張らない、足を置く、感覚を通すなどなど。・急な降りは怖さがあるが、コツを実践して怖さがかなり減った・登りもコツを実践すると、自動運転の様に進んで面白い・マイペースが面白いと感想をもらいました。ご参加の皆さん、ありがとうございました!歩く講習は普段あまりやっていませんが、4月は16日日曜日、23日日曜日と鎌倉で山歩きをしながら登りや下りの実践ワークをやりますので、気になる方はご連絡下さい。残り数名で定員となります。

落下と重さ

子供を抱っこしていると、だんだん下へずり落ちていって抱っこしなおすなんて事はよくある事だ。そんな『子供を抱っこしなおす』事が気付きのキッカケになるなんて、これだから身体は面白い。この感覚は、身体の中のタイムラグ問題を一気に解決してくれる糸口になると思う。先日の身体操法は、落下する重さを使うという内容で稽古を進めていった。膝の抜きや音無しの着地などを通して、稽古に来られている方が分かりやすいように進めていったのだが、いざ対人となるとどうも「間」がずれてしまう。何かを持ち上げる動作をする時に、ヨイショとやってしまうと足で踏ん張ってしまい部分的な力みが目立つ使い方になってしまう。足裏を柔らかくして自分の重さが落下していくように上手く抜いていくと、それと同時に手は上がり、結果として持ち上げる物の本来の重さがフッと消える瞬間がある。シーソーなどを思い浮かべると分かりやすい。その「間」がなかなか分からないので、身体が沈み終わってから手を上げたり、不自然に同時にやろうとしている感が強かったりと苦戦している様子だった。それでも稽古が進むと少しずつ感覚が掴めてきたようだったが、子供を抱っこしなおす感覚と伝えておけば、もっと感覚も掴みやすかったかもしれない。なぜ子供を抱っこしなおすという例えの方が伝わりやすいのかと言えば、子供は抱っこしている時点で一体化しているからだ。一体化しているとは、ある種噛み合っている事。噛み合わない歯車はそれぞれ別々に動いているだけ。歯車は噛み合って初めてその歯車たるやが発揮される訳だ。体は物理的には地続きで繋がっているが、感覚という層ではぶつ切りになっている所が山ほどある。単に繋がっていれば良いという訳ではないが、ぶつ切り状態では力みが集中する箇所があり、怪我をしやすい体となってしまう。子供を抱っこしなおすという動作の中には、重さを使う、瞬間的な無重力状態を生み出す感覚、そしてそれを活用できる身体感覚が既に備わっている事を意味する。あまり書きすぎると私自身も混乱するので今日はここまで。

出張講座/世話人について

旅する身体では、個人稽古(セッション)やグループレッスン(講習会)、講座も行っています。 こんな方に ■スポーツに活かす 特に接触系の動きに応用が利きます。 競り合いや、崩し、相手を浮かす(持ち上げる)など筋力に偏らない全身を協調させた動きのご提案。 ■介護に活かす触れ方や身体の使い方、自分と相手の関係性、重心についてなど、自分も相手も疲れにくい動きをご提案。 ■武道や柔術など動きの質を見直す場として  ■身体に携わる指導者、セラピスト、各種インストラクター 今までに、武術家、スポーツトレーナー、武道経験者、身体に携わる指導者、ヨガインストラクター、セラピスト、スポーツ愛好家、整体師などの方々にご参加頂いています。 ■チームや企業の研修の一環として部分的な力みから全身を協調した動きをお伝えします。身体だけでなく心の面の負担も見直せます。 ■古武術、身体の使い方、ヨガに興味があるその他、普段身体を動かしたりしていない方でもご興味のある方。 ◯古武術・身体操法/瑜伽・ヨガ/独自の研究術理/身体観から各人に適する内容を行います。 世話人の方も募集しています。  定期的に稽古会を主催してくださる世話人の方を募っています。 ■自分の近くで定期的に稽古会をやってほしい(武術の身体の使い方でもヨガでも)  ■何人かやりたい人がいて、近くの場所でやってほしい ■毎月でも3か月に一度でも■講座や研修として依頼したいご希望の方は、場所や時間、日程、内容、人数、謝礼や交通費についてお知らせ頂きますようお願い致します。tabisurukarada@gmail.com まで。